平成23年度上期における「なぎさ総研」の研究成果

 

 なぎさ総合研究室では、2011年3月11日の大津波後、各地で津波災害調査を行い、結果をホームページ(http://pwrc-nagisa.jp)に公開してきました。詳しくはホームページを参照していただければと思いますが、2011年9月30日現在でのレポート総数は86件、図は231枚、写真は706枚で、図・写真の合計は937枚です。また、それらを各県別に区分すると表-1のようです。衛星画像や現地写真はパソコン上で拡大して見ていただくと津波の災害状況の理解が容易になると思います。

表-1 各県別のレポートおよび図・写真の枚数 (2011年9月25日現在)
  レポート 写真 図・写真
 岩手県 13 63 118 181
 宮城県 22 104 185 289
 福島県 13 32 137 169
 茨城県 20 13 155 168
 千葉県 17 18 109 127
 神奈川県 1 1 2 3

 また、2011年4月から2011年9月までの上半期に発表した論文のリストは次のようです。土木学会論文集が1件、Coastal Sedimentsが7件、土木技術資料が1件、霞ヶ浦研究会報が1件、日本沿岸域学会研究討論会2011講演概要集が10件の、合計20件です。また、通常ですと6月末〜7月初めに開催される海洋開発シンポジウムの論文(海洋開発論文集)が上半期の発表論文に含まれるはずですが、今年度からシンポジウムは上記時期に同じく開催されますが、正式論文は11月に発行されることになったことから、上半期の発表リストからはずしました。同様に、ICCEについても例年ですと6月までには論文が発行されるのですが、今回論文集の発行が遅れているため発表リストからはずしました。

   

[土木学会論文集]

1)

宇多高明・藤原博昭・芹沢真澄・宮原志帆(2011):人工リーフ周辺の地形変化機構に関する実験とBGモデルによる海浜変形予測,土木学会論文集B2(海岸工学),Vol.67,No.1,pp.18-35.

[Coastal Sediments]

1)

Noshi, Y., T. Uda, H. Tsuchiko, K. Imai and T. Higano. 2011. Prediction of topography of stable beach produced by gravel nourishment at Jinkoji coast and further nourishment using medium sand, Coastal Sediments '11, pp. 29-42.

2)

Uda, T. and M. Serizawa. 2011. Model for predicting formation of bay barrier in flat shallow sea, Coastal Sediments '11, pp. 1176-1189.

3)

San-nami, T., K. Furuike, T. Uda and M. Serizawa. 2011. Formation of an arc-shaped accretive shoreline downcoast of sea cliffs and prediction of deformation, Coastal Sediments '11, pp. 1243-1256.

4)

Serizawa, M. and T. Uda. 2011. Prediction of formation of sand spit on coast with sudden change using improved BG model, Coastal Sediments '11, pp. 1907-1919.

5)

Kobayashi, A., T. Uda, M. Serizawa and T. Watanabe. 2011. Model for predicting recession of shoreline and sea cliffs composed of loose sand layers, Coastal Sediments '11, pp. 1962-1975.

6)

Ishikawa, T., T. Uda, K. Furuike and A. Yoshioka. 2011. Regional sediment management considering volume of sand and grain size, Coastal Sediments '11, pp. 2033-2046.

7)

Sakai, K., T. Uda, S. Seino and Y. Ashikaga. 2011. Sand circulation offshore of mouth of a river flowing into tidal mud flats, Coastal Sediments '11, pp. 2311-2324.

 

[土木技術資料]

1)

宇多高明・松浦健郎・酒井和也(2011):茨城県の津波災害状況に基づく2, 3の考察,土木技術資料,Vol.53-6,pp.58-61.

 

[霞ヶ浦研究会報]

1)

宇多高明・三波俊郎・石川仁憲(2010):霞ヶ浦(西浦)沖州地区の湖岸地形の変遷, 霞ヶ浦研究会報, 第13号, pp.65-74.

 

[日本沿岸域学会研究討論会2011講演概要集]

1)

宇多高明・三波俊郎・芹沢真澄・古池 鋼・石川仁憲(2011):2011年大津波による岩手県宮古湾の海岸災害,日本沿岸域学会研究討論会2011講演概要集,No.24(PDF),セッション02-04.

2)

野志保仁・宇多高明・酒井和也・星上幸良・小澤宏樹(2011):2011年大津波による福島県岩間佐糠海岸における被害と浸水深,日本沿岸域学会研究討論会2011講演概要集,No.24(PDF),セッション02-05.

3)

星上幸良・宇多高明・酒井和也(2011):2011年大津波による福島県いわき市豊間海岸の被災実態,日本沿岸域学会研究討論会2011講演概要集,No.24(PDF),セッション02-06.

4)

小林昭男・宇多高明・清野聡子・酒井和也・野志保仁・星上幸良(2011):2011大津波による九十九里浜での海岸災害,日本沿岸域学会研究討論会2011講演概要集,No.24(PDF),セッション02-07.

5)

遠藤将利・田村憲史・小林昭男・宇多高明・大貫 崇・黒澤祐司(2011):福島県豊間海岸の地形変化の実態,日本沿岸域学会研究討論会2011講演概要集,No.24(PDF),セッション02-08.

6)

星上幸良・宇多高明・佐々木庸平・小澤宏樹・酒井和也・清水達也(2011):伊豆大島間伏海岸の海浜変形機構,日本沿岸域学会研究討論会2011講演概要集,No.24(PDF),セッション03-02.

7)

大貫 崇・小林昭男・宇多高明・芹沢真澄・遠藤将利・野志保仁(2011):河口位置の変動と沿岸漂砂の河口横断機構,日本沿岸域学会研究討論会2011講演概要集,No.24(PDF),セッション03-04.

8)

黒澤祐司・小林昭男・宇多高明・野志保仁・遠藤将利(2011):粗粒材養浜後の円磨度の変化とすりへり試験,日本沿岸域学会研究討論会2011講演概要集,No.24(PDF),セッション03-05.

9)

清野聡子・宇多高明・小林昭男・小島あずさ(2011):津波災害による油汚染された海岸漂着ゴミの状況,日本沿岸域学会研究討論会2011講演概要集,No.24(PDF),セッション04-03.

10)

酒井和也・宇多高明・熊田貴之・清水達也・野志保仁(2011):地震・津波による茨城県神岡上海岸と上釜海岸における護岸(農林)の倒壊,日本沿岸域学会研究討論会2011講演概要集,No.24(PDF),セッション06-05.


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