<抄録> ダイオキシン類は微量でも毒性が強いとされるため、汚染が発見された場合は社会的に関心を集める可能性が高い。建設工事においても無縁ではなく、不法投棄現場や最終処分場跡地等に存在する可能性がある廃棄物混じり土によりダイオキシン類汚染が顕在化している現場が存在し、周辺環境へ影響を与えないよう適切に対応することが求められている。
(独)土木研究所では、建設現場において遭遇するダイオキシン類汚染に適切に対応できるよう、平成12年度より研究開発を実施してきた。これらの研究成果をもとに、平成17年6月には公共事業として実施される建設工事において、敷地内でダイオキシン類汚染の可能性がある土壌等に遭遇した場合の対応方法を示した「建設工事で遭遇するダイオキシン類汚染土壌対策マニュアル(暫定版)」をとりまとめた。本報文では、本マニュアルの概要について報告する。
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